「えぇ、次を探してみましょう」 「よし、さぁ行こうぜ」 ２人は再び馬上の人となった。 「さて、どこを探す」 ゆっくりと馬を歩かせながら、オスカーが訊ねる。 「そうですね…図書館にいらっしゃらないとなると…研究院でしょうか…」 「研究院か。わかった。飛ばすぞ、ちゃんとつかまってろよ」 言うやいなや、オスカーは馬を走らせる。 リュミエールは小さく声を洩らしてオスカーにしがみついた。 月明かりの道を、２人を乗せた馬は軽快に走っていく。 馬の背が揺れる度に、リュミエールはオスカーにつかまった手に力を入れる。 オスカーは微笑を浮かべながら、リュミエールを抱きかかえるように支えていた。 「…オスカー」 「ん、なんだ」 「あなた、面白がっていませんか」 「面白がるって、何をだ」 「いえ、別に…」 「そうか」 オスカーは笑って馬を急がせる。 バランスを崩したリュミエールは、オスカーの胸に倒れこんだ。 「オスカー！」 「どうした。研究院に着いたぞ」 「あ、あぁ、そうですね…」 馬から降ろされて、歩き出そうとするリュミエールの足元が少しふらつく。 「危ないな」 オスカーが支える。 「すみません、オスカー」 「いいさ。たまにはそういうお前も新鮮で面白い」 「オスカー…！」 リュミエールは呆れたようにオスカーを見た。 王立研究院にも、ルヴァはいなかった。 「また外れか…」 「ルヴァ様、どこへ行かれたのでしょう…」 「どうする…」 「そうですね…」

どうしますか？ オスカーと一緒に行く オスカーと別れて一人で探しに行く