オスカーの言葉に、リュミエールは少し考えた。 　　わたくし１人でルヴァ様を探しに行った方がいいでしょうか… 　　あぁ、でも馬車よりオスカーの馬の方が小回りが効いて探しやすいかもしれませんね。 「ええ、ではご一緒させてください」 「よし。じゃあ行こうぜ」 リュミエールは、馬車を館に返して、オスカーの後を追う。 オスカーはつないであった馬を引き出して、リュミエールを前に乗せると、自分も軽やかに馬にまたがった。 「さて、どこから探そうか」 「そうですね…ルヴァ様の行かれそうな所というと…」 「やっぱり図書館辺りか」 「そうですね。一番確率が高いかもしれません」 「そうだな。じゃ、まず図書館へ行ってみよう」 オスカーは馬の頭を立て直し、王立図書館へと向かった。 「オスカー、何を笑っているのです」 「いや、俺の前に、そうして横座りにおまえが乗ってると、まるでお姫様を乗せた王子様みたいだと思って」 「オスカー、自分で王子様と言いますか」 呆れたような口ぶりでリュミエールが言った。 「それに、わたくしもお姫様ではありませんが…」 「まぁ、気にするな。それより、少し急ぐぞ」 オスカーはリュミエールの身体を抱きかかえるようにして支えると、馬を走らせた。 慌ててリュミエールはオスカーの腕にしがみつく。 オスカーは楽しそうに笑った。 王立図書館には、ルヴァはいなかった。 本の返却に立ち寄ってすぐに帰った、と、図書館の職員は言った。 「新しい本を借りていかなかったのか。珍しいな」 不思議そうにオスカーがつぶやく。 「そうですね」とリュミエールが相づちをうった。 「さて、もう少し探すか」 図書館を出たところで、オスカーが言った。

どうしますか？ オスカーと一緒に行く １人で探しに行く