Q2


大人たちが、改めてお茶を淹れなおし、四方山話に興じていると、ゼフェルを先頭に少年たちがもどってきた。

「おや、どしたの。もう話は終わり？　それともルヴァのお茶が恋しくなった？」

声を掛けるオリヴィエを「フン！」と鼻であしらって、ゼフェルは乱暴に席に着く。
一息遅れて、マルセルとランディもソファに座った。

「ゼフェル、どうしたの、いきなり」

「そうだよ。急にこっちに戻ってきちゃって…。それより今の答、教えてくれよ」

「っせーな。まあ、ちょっと待ってな」

少年たちを抑えると、ゼフェルは挑戦的な眼差しで中堅守護聖たちを眺め回した。

「今こいつらに出した問題なんだけどよ、ランディ野郎はともかく、マルセルもわからねぇって言うから、どうせならオスカーにも試してみようかと思ってさ」

ゼフェルの言葉に、オリヴィエは面白そうにオスカーを横目で見た。

「オスカー、良かったねぇ。予想したとおりになったじゃない」

クスクス笑うオリヴィエをオスカーは無言で睨みつける。

「それで、どのような問題なのですか」

静かな声でリュミエールが尋ねる。
ゼフェルはリュミエールに向かって、ヘヘンと笑った。

「ああ、こんなんだ。よかったら一緒に考えてみなよ」

中堅３人を、もう１度眺め回して、ゼフェルは話し始めた。

「あのな、１本道を歩いていくと、あるところで道が２つに分かれてるんだ。
片方は天国へ、もう片方は地獄への道だが、どっちの道がどっちに行くのかは見ただけではわからねー。いいか？
で、分かれ道に１人立ってるのは、天国から来た天使か、地獄から来た悪魔かどっちかだが、人間に化けてるんで、どっちだかわからねー。
天使は必ず本当のことを言うし、悪魔は必ずウソをつくとして、
こいつに「イエス」か「ノー」で答えられる質問を１回だけして、どっちの道がどっちに続いているかを当てろってのが問題なんだが…どうだ、わかるか？」

ゼフェルは、得意げに言い終えた。
マルセルとランディは、「やっぱりわからないよね」とささやきあっている。
中堅守護聖の３人の反応はそれぞれに様々だった。
ルヴァは、面白そうに微笑んで見守っていたが、誰も答えないのを見て、おもむろに「あの…」と言い掛ける。
その途端、ゼフェルは反射的に叫んだ。

「ルヴァはダメだ。何も言うんじゃねー！」

「あ、…はいはい」

ルヴァは苦笑しながら少年たちのためにお茶を淹れ始めた。

問：「イエス」か「ノー」で答えられる質問を１回だけして、どちらの道がどちらに続いているのかを当ててください。
どう考えるのかも説明してくださいね。

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今回の解き心地はいかがでしたか？


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