| 「うむ、なかなか面白い問題だったな」 お茶のお代わりを飲み干して、ジュリアスは笑った。 「彼らはどうだった。うまく解けたのか」 「そうですね。自分で解けたのが１人。少しヒントをあげたら解けたのが１人、最後まで解けなかったのが１人、というところですね。誰がどうだったかは内緒にしておきましょうか」 「そうだな…」 ジュリアスが笑いながら言った。 「まぁ。誰がどうだったか予測はつくが…」 ルヴァもクラヴィスも楽しげに笑った。 それから３人は、つれづれにいろいろな話をした。 ジュリアスとクラヴィスが訪れた先で出会った様々なこと。 二人が不在の間に聖地で起こったこと。 大きな事件はなくても、ささやかな興味深い出来事が語られた。 楽しい時は続いて、次第に陽は西に傾いていった。 「ルヴァ、ディナーを共にしていってくれるか」 「ありがとうございます。でも、今日は失礼しますよ。また改めて招待してください」 「そうか。残念だな」 「あぁ、ディナーといえば…」 「どうした」 「昨日はその皆さんを私の館のディナーにご招待したんですよ。ところがいつものテーブルではなく、円形のテーブルにセッティングされていたものですから、どこに座るかで大騒ぎだったんですよ」 「ふむ…面白そうだな。聞かせてくれ」 「えぇ」 「…最後には、また問題になるのではないか…」 ニヤリと笑ってクラヴィスが言う。「あははは…」とルヴァが困ったように笑った。 「私は構わぬ。問題なら解けばいいことだ」 ジュリアスは挑むような眼差しでクラヴィスを見返すと、ルヴァに話を促した。 「えぇ、席はこんなふうになっていましてね…」 ルヴァは差し出されたメモ用紙に座席の図を書き記した。（下図参照） 「リュミエールはここ、私はここに座ったんですけれど、後の４つの席をどうするかで、４人がこんなことを言ったんですよ。 Ａ 『オリヴィエの隣はイヤ。ルヴァの隣がいい』 Ｂ 『ゼフェルとマルセルの隣はイヤ』 Ｃ 『リュミエールの隣はイヤ。マルセルの隣がいい』 Ｄ 『ランディの隣はイヤ。ゼフェルの隣がいい』 全員の意見を聞いていたらどうやっても座れませんでしたからね、マルセルにちょっとだけ我慢をしてもらって座席を決めました。 まぁ、イヤっていうのは別に相手を嫌って言ってるわけではないんですよ。たまたま隣じゃない方がいいかなぁってくらいなんですけれどね。さて、わざと誰がしゃべってるかわからないようにしてみましたけれど、それぞれのコメントの主と、誰がどの席に座ったか、当ててください」 「うむ…」 ジュリアスは真剣な顔で、今取ったメモを読み返す。 その横顔を、クラヴィスは愛しそうに見守っていた。  |
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問：どの席に誰が座ったか。また、それぞれのコメントの主は誰か、を答えてください。 |
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