Q2


「昨日はお疲れ様でしたね、リュミエール」

朝食後に訪ねてきたルヴァが、笑顔でリュミエールをねぎらった。
まだいささか疲労の残る顔で、リュミエールが「ありがとうございます」と応える。

女王補佐官ディアの主催するリュミエールの誕生パーティーは、少し日をずらして昨日の土の曜日に行われていた。
翌日に休養が取れるように、という配慮でもあった。

「ルヴァ様がおっしゃってくださったお陰で、おおげさなものではなかったから助かりましたが、なにしろ時間が長かったので…」

「そうでした。今回はかなり変則的でしたからねぇ」

パーティーの日程が決まった後になって、どういう加減か、皆それぞれに抜けられない用事が入ってしまったのだ。
それでも、まるっきり無理だというわけではなかったので、可能な時間帯で参加するという形で、とにかく８人の守護聖全員がリュミエールの祝いに訪れたのだった。

「いらした時刻もお帰りになった時刻もまちまちでしたからねぇ…」

「そのようですね。なんでも３０分ごとに誰かが来たということではありませんか」

「えぇ。皆さん、いらした時刻は全員違っていて、３０分ごとにどなたかがいらっしゃいました。面白いことに、いらした時刻もお帰りになった時刻も全員○○時ちょうどか○○時半のどちらかだったんですよ」

「それは面白いですねぇ。皆さん、長い時間いらっしゃったのですか」

「そうですね。全員１時間以上はいらっしゃいました」

「私は３時までしかいられないと思ったので、最初から参加したんですけれど、ジュリアス、オリヴィエ、マルセルにしか会えませんでしたねぇ。クラヴィスとはすれ違いでしたし…」

「２番目にいらっしゃったのはジュリアス様でしたね。もっとゆっくりしていかれる予定でしたのに、研究院からの急な呼び出しで１時間で帰られてしまって…」

「そのジュリアスとすれ違いにオリヴィエが来たんでしたよね」

「えぇ、そうです。オリヴィエは５時半にオスカーと一緒に帰っていったのですよ」

ルヴァはジュリアス、オリヴィエ、マルセル…と指を折って数えていった。

「後はランディとゼフェルですか」

「ランディはクラヴィス様とすれ違いにやってきて、２時間いました。最後に到着したのがゼフェルでしたね。あぁ、ゼフェルとランディは一緒に帰っていきましたよ」

「マルセルは２人と一緒に帰ったのではないのですか」

「マルセルはゼフェルと入れ違いに帰りました。でも、マルセルはゼフェル以外の全員に会っています」

「結局誰が一番長くいたことになるんです？」

「えーと…オリヴィエですね」

「なんだか忙しい１日でしたね」

「えぇ。でも全員揃って大仰にパーティーが始まる、などというのよりはずいぶん気が楽でした。いらした方々とゆっくりお話出来ましたし」

「そうですか。それなら良かったですね」

「えぇ。でも…」

リュミエールはスッとルヴァの傍に寄る。

「今日はルヴァ様と２人だけで過ごしたいと思うのですが…」

「えぇ、私もあなたと一緒にいたいです」

「では２人だけで過ごせるところへ出掛けませんか」

「それがいいですね。ここにいると、きっと誰かがやってくるでしょうから」

「じゃあ、お弁当頼んできましょうか」

「えぇ…」

２人は見詰め合って、ゆっくりと口付けを交わした。

問：パーティーは何時から何時まで開かれ、８人の守護聖それぞれの参加時間は何時から何時まででしょう。

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