「だいぶん夜も更けてきましたね…」ルヴァがそっとささやく。「えぇ、皆さん大丈夫でしょうか」リュミエールがそっと応える。周りには４人の守護聖たちが…ジュリアスはクラヴィスにもたれるように、クラヴィスはジュリアスを抱えるようにソファに座り、オスカーは床に転がって、ソファに横になったオリヴィエはそのオスカーを踏みつけるように…気持ちよく酔って、幸せそうに眠っていた。テーブルの上にも床にも、空になった酒ビンが何本も転がっている。「それにしても、よく飲みましたねぇ」「アルコールに強いオスカーやオリヴィエが潰れているのに、よくルヴァ様はご無事でいらっしゃいましたね」リュミエールが面白そうに笑った。「そんなに量を飲んでいませんからね」ビンを片付けながらルヴァが言った。「どうしましょう。客用寝室はどれも準備は出来ていますが…」「声を掛けてみましょうか」「そうですね」小さな声で呼び掛けると、クラヴィスはゆっくりと顔を上げ、「では寝室を借りるぞ」とジュリアスを抱えて１室に消えた。オリヴィエもなんとか目を覚まし、「じゃあ泊めてもらっちゃおうかな～。リュミちゃん、一緒に泊まろうよ。え？オスカーなんて床に転がしときゃ充分だって…」と、半ば眠りながらリュミエールに腕を絡ませて寝室に向かう。リュミエールはルヴァに向かって「後で伺います」と声に出さずに告げると、オリヴィエに引っ張られて部屋を出ていった。残されたルヴァはしばしあっけにとられていたが、気を取り直してオスカーに声を掛ける。呼んでもゆすってもオスカーは起きなかった。ルヴァは「仕方がありませんね」とため息をついて、オスカーに毛布を掛けると、寝室に引き上げた。夜着に着替えてしばらくすると、そっとドアをノックしてリュミエールが入ってきた。「オリヴィエを寝かしつけてきました」と言ってにっこり笑う。明けて日の曜日の朝。ルヴァとリュミエールがテラスでお茶を飲んでいると、昨夜泊まった面々が次々に起きだしてきた。顔触れが揃ったところで軽い朝食となる。ルヴァが「お酒を飲んだ翌朝には熱いお味噌汁が美味しいでしょう」と微笑んだ。食後のお茶はやはりテラスで、となった。吹き抜ける爽やかな風が心地好い。昨夜とはまた違った話題がのんびりと行き交う。「そういえば、以前「信奉する神によってウソをついたり本当のことを言ったりする人たちの話」をしましたけど、覚えてます？」ふと思い出したようにルヴァが言った。「あぁ」と微笑んでオリヴィエが応える「そうそう、そんなことあったよね。で？　それがどうかした？」「似たような話を思い出したんですよ」「何のことだ。以前何を話したのだ」あのときいなかったジュリアスとクラヴィスに、リュミエールが簡単に説明をする。「ほう…奇妙な話だな」「宇宙は広い。いろいろな風習を持つものがいる。で、ルヴァ、今日はどんな話だ」クラヴィスに水を向けられて、ルヴァは話し始めた。「そこは小さな島だったんですけどね、毎日、どの住民も、誰かは１日中ウソをつき、誰かは１日中本当のことを言うのです」「それは…変わった島だな」ジュリアスが感慨深げな声をあげた。ルヴァは面白そうに話を続ける。「さて、ここに１人の男がいて…仮に名をシヴァとしましょう…彼は月の曜日にはウソをつき、他の曜日には本当のことを言います。シヴァはある日こう言いました。　　「今日は月の曜日で、俺は結婚している」さて、この日が月の曜日かどうか。シヴァは結婚しているかどうか。わかりますか」「おい、酒飲んだ翌日の頭にそんなこと考えろなんて、そりゃ無茶だぜ」「い～じゃない、オスカー。お酒飲んでなくたってアンタの頭は変わりゃしないんだからさ」オリヴィエの言葉に陽気な笑いが起きた
	問：この日が月の曜日かどうか、シヴァが結婚しているかどうか、を説明してください。

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