では第１問です。

Q1

日の曜日の昼下がり、地の館ではまったりとお茶会が開かれていた。

ルヴァのおとっときのお茶と主星の老舗からお取り寄せしたお茶請けを楽しみながら、様々な話題が飛び交う。
いつもどおりの平和な午後だった。

「ちょっと、ルヴァ、大丈夫？」

「どうかなさいましたか、ルヴァ様」

オリヴィエとリュミエールが当惑したように声を掛ける。
２人の視線の先で、ルヴァは「はい…？」と重そうなまぶたを持ち上げた。

「そうですねぇ。それはこの星のフォルナ王朝といわれた文明の遺跡から発掘されたものですからねぇ…」

うんうん、とルヴァはうなずく。
オリヴィエとリュミエールは思わず顔を見合わせた。
やれやれ、とオリヴィエは小さなため息を漏らす。

「ちょっと、ルヴァ。あんた何寝ぼけてんの？　そんな話なんて全然してないでしょ」

「え、そうでしたか～」

いつも以上にほわ～とした口調で答えると、ルヴァはまた目を閉じそうになった。

「ルヴァったら。そんなに眠いのなら、少し寝てきたらどう？　私たちは勝手にやってるからさ」

「ええ、ぜひそうしてください、ルヴァ様」

「え？　いえ、大丈夫ですよぉ～。ちょっと…ちょっとだけ眠いだけですから…」

あははは…とルヴァは笑う。
笑ったまま、ふぅ～っと眠りに落ちていきそうだった。

「まったくもう…。どうせまた本読んでて徹夜でもしたんだろうけどさ…」

オリヴィエの言葉に、ルヴァは「いいえ～」と微笑んでゆっくりと首を振った。

「そうじゃありませんよ。先週はなんだかバタバタしていて、睡眠時間が不規則だったんです。昨夜はたっぷり寝たんですが、まだ調子が戻っていないようですねぇ…」

ルヴァは眠気を払うように軽く首を振ると、お茶のお代わりを淹れようとした。
その手を押さえて、リュミエールがお茶を淹れる。
ルヴァはふぅ…とソファの背にもたれた。

「疲れてるみたいだねぇ」

オリヴィエがそっと肩をすくめる。

「そんなに忙しかったの？」

濃い目に淹れたお茶を飲みながら、オリヴィエが尋ねた。

「そうですねぇ…先週は…」

ルヴァは考えるようにしながら話し始めた。

「月曜には王立研究院での検討会が夜まで続いたんですよ。
ま、それでも翌日は６時に起きることができましたけれどね。
珍しく視察に出掛けた日は、疲れていて２２時に寝てしまいました。
夜中になる前に寝たのは、他には王立派遣軍の演習を見学に行った日だけでしたね。
金曜から土曜にかけては先週唯一の８時間以上の睡眠が確保された日でした。
睡眠時間が一番短かったのは…王立図書館の蔵書整理に参加した日で、４時間しか眠れませんでした。
その翌日も就寝時刻は夜中を過ぎてましたねぇ。
２時に寝た日は７時に起きましたよ。
あ～、睡眠時間が６時間という日が２日間続きましたが、それ以外は睡眠時間はバラバラでした」

ルヴァは２人を見てにっこり笑った。

「先週、何曜日に何をして、何時に寝て、翌朝は何時に起きたかを当ててみませんか」

「あんた、そんだけ眠くても問題は出すんだねえ。…いいよ。やってみよう」

「研究院と、視察と、派遣軍と、図書館と…あと１日は何をされたのですか」

指を折って数えながら、リュミエールが尋ねる。

「あぁ、もう１日はジュリアスやクラヴィスと一緒に女王陛下に謁見をしましたよ」

「何？　何か緊急事態でも起こったの？」

「いえ…どうやら陛下とディアのティータイムに巻き込まれた、ということらしいです」

「おや…」

オリヴィエは面白そうに笑った。

「じゃあ、やったことはそれで全部だね。寝た時刻と起きた時刻は？」

「就寝時刻は…２２時、２３時、０時、１時、２時でした。
　起床時刻は…４時、５時、６時、７時、８時でしたね」

「なんというか…すごい時間が混じってるね」

「ルヴァ様、不規則な生活は健康を損ねる、と、この間ゼフェルに言っていらしたのではありませんか？」

「え？　ええ、まあ…成長期は規則正しい生活が重要ですからね」

「大人でも、ですよ」

リュミエールは苦笑を浮かべた。

問：月曜から金曜までの５日間、やったことと就寝時刻、翌朝の起床時刻を当ててください。

やったことは、研究院・派遣軍・図書館・視察・謁見とします。
月曜・謁見・２２時～８時　という形で答えてください。