パーティーの後 ２０１０．１．３ （一応 Ｒ１８ でお願いします。 たいしたことはありませんが） 「あっ」 ルヴァの口から悲鳴が漏れた。 「ん、どうした、ルヴァ」 オスカーが甘い声で尋ねる。 面白がっている目付きだった。 「いえ…」 「そうか？」 オスカーはうっすらと笑ってルヴァを見下ろしている。 ベッドの端に腰掛けて、ルヴァは黙って顔を伏せた。 聖殿での新年の祝賀パーティーが終わった後、そのまま炎の館まで連れてこられた。 それは驚くことではない。 パーティーの後は一緒に過ごそうと約束していたことだった。 だけど…とルヴァは戸惑う。 オスカーの態度がどこかおかしい。 どうかしたのだろうか。 お茶の一杯も飲まないまま、寝室に連れてこられて、乱暴とも言える手付きで衣服を剥ぎ取られて… 荒々しく愛撫されたと思ったら… 「なんでこんなことを…」 ルヴァは眼を上げてオスカーを見ると、小さな声で尋ねた。 「こんなことって？」 「こんな…」 ルヴァは言葉を濁す。 身体の中の異物感がじわりとルヴァを攻める。 「いつか試そうと思って手に入れておいたんだが…」 オスカーはズイッと顔を寄せると耳元でささやいた。 「今日のは、まぁお仕置きだな」 「え？」 「あんた、今日のパーティーでオリヴィエやリュミエールとばっかり楽しそうに話してて、俺のことなんか忘れてたろ」 「そ、そんなことないですよ…」 「俺の酒は断ったくせに、リュミエールが勧めたら飲んでたし」 「だってあれは…」 オスカーの勧めた酒はかなり強いもので、ルヴァが口にできるようなものではなかった。 リュミエールはの勧めてくれたのは、アルコール度数の低い、ほとんどジュースのようなものだったから受けただけだ。 せっかくのパーティーだから雰囲気だけでも、とジュースではなく酒を勧めてくれたリュミエールの気持ちが嬉しかったから受けた、ただそれだけだ。 それを説明しようとしたルヴァの言葉を遮って、オスカーは言葉を継いだ。 「オリヴィエには肩抱かれたり、一緒に踊ったりしてたし、だいたいこれは何だよ」 オスカーはさっき剥ぎ取ったルヴァの衣服を取り上げた。 「オリヴィエが選んだ服だよな。こんな身体のあっちこっちが露出するようなモノ着せられて、メイクまでされて…」 「でも…」 オリヴィエの強引さは今日に始まったことではない。 以前は…まだこういう仲になる前のオスカーは、オリヴィエの振る舞いを面白がってけしかけたりさえしていたのに…。 「でも、何だ。俺はあんたの何なんだ。あんたは俺の告白を受け入れてくれたんだろ。だったらどうして他のヤツらにあんな笑顔を見せるんだよ」 オスカーの言っていることは理不尽なことだ、とルヴァは思った。 つまりは、子供のような独占欲。 リュミエールやオリヴィエに嫉妬しているということだ。 それだけルヴァのことを思っていてくれるのだと思えば嬉しくないこともないが、無茶を言われても困る。 オスカーに告白され、そういう関係になったからといって、他の守護聖たちとの付き合いまで制限されるいわれはない。 第一、オスカー自身ジュリアスのことを一番に考えているではないか。 「だって、あなただって…」 「俺がどうしたって？」 オスカーは口元だけで笑いながら身を寄せてきた。 アルコールの匂いがする。 オスカーはかなり酔っているのだ。 「そういう反抗的な態度を取られちゃ、やっぱりお仕置きだな」 「え…？」 どうするつもりだろう…。ルヴァは無意識に身構える。 オスカーは笑いながら、ベッドの上の小さな物体を取り上げた。 その側面にはダイヤルが付いていて、そこから伸びた細いコードは、さっきルヴァの身体の中に押し込まれたモノにつながっている。 オスカーはおもむろに手の中のそれを操作した。 「ひっ！」 身体の中のモノがブルッと動いて、ルヴァは思わず悲鳴をあげた。 「オスカー、何を…」 「お仕置きだって言ったろ。ほら、こうするとどうかな」 オスカーが指を動かして、ダイヤルをグッと回す。 途端に身体の中のモノが激しく震えだした。 「あっ…イヤ…イヤァ…」 ルヴァは両手で身体をギュッと抱き締めて身をよじった。 オスカーは楽しそうにその様子を眺めながら、さらにダイヤルを回していく。 振動はどんどん激しくなり、容赦なくルヴァの身体を攻め立てた。 耐え切れないほどの刺激を与えられて、自然に涙がこぼれる。 座っているのが辛くて腰を浮かせるが、足に力が入らず、倒れこむように座り込んだ。 その衝撃で、刺激がグッと増加する。 ルヴァは悲鳴をあげた。 オスカーは笑ってルヴァを見ている。 「オスカ…やめっ…やめて…やめてくださいっ…あぁっ…」 どうしたらこの刺激から逃れられるのだろう…。 両手を脇について、僅かに身体を浮かせる。 身体が自然に動く。 もう苦しいのかどうかさえわからずに、ルヴァは泣きながら身をよじっていた。 突然、刺激が消えた。 身体の中で激しく震えていたモノは振動を止めてじっとしている。 脱力した身体がポスンとベッドに落ちた。 ルヴァは涙を流しながらオスカーを見上げた。 「オスカー…」 「もう俺しか見ないって約束する？」 「え？」 「俺にしか笑いかけないって約束するか？」 「オスカー…無茶言わないでください…」 「無茶なんて言わない。ルヴァが好きなだけだ」 「オスカー…」 「ルヴァが好きだ…」 オスカーはルヴァを抱き上げてベッドの中央に落とすと、グッと抱き締めた。 「誰にもルヴァを見せたくない。このまま閉じ込めておきたい」 「バカなこと言わないでください、オスカー」 ルヴァはそっとオスカーを抱き返す。 「バカなことじゃない。本気でそう思ってる」 オスカーはルヴァにそっと口付けた。 おずおずとルヴァは口付けに応える。 口付けは次第に激しく情熱的になっていった。 あちらこちらを愛撫されて、ルヴァの息があがってくる。 さっきの苦しさが、いつの間にか甘い快感に変わろうとしていた。 機械的な刺激にさらされた身体が、オスカーの愛撫を受けていつになく感じやすくなっていた。 さっきまでの悲鳴とは異なる、甘い声がこぼれる。 オスカーはフフンと笑うと、ルヴァの身体から伸びるコードを手繰ってもう一度スイッチを入れた。 緩やかな振動が身体の奥で起こる。 その振動は快感を呼び起こし、ルヴァは「はぁっ」と甘い吐息を漏らした。 オスカーはルヴァの胸の突起を舌で転がし、更にルヴァの中心に手を伸ばしてルヴァ自身を握り込んだ。 ３箇所に与えられる刺激がルヴァを追い上げていった。 ルヴァは甘い声で鳴き続ける。 いつ、それが取り出されてオスカーの熱い昂ぶりと入れ替わったのかさえわからなかった。 何度も何度もいかされて、ルヴァはとうとう意識を手放した。 深い水の底から浮かび上がってくるように、意識が戻ってくる。 ルヴァは重いまぶたを持ち上げて周りの様子をうかがった。 朝の光が差し込んでいる。 ルヴァはゆっくりと身体を起こした。 鈍い痛みがズンと響く。 ため息をつきながら見ると、隣にいるはずのオスカーがいない。 抜け出た後のシーツはまだほんのりと暖かかった。 ぼんやりと昨夜のことを思い出していると、バスローブ姿のオスカーが戻ってきた。 シャワーを浴びていたらしい。 「ルヴァ、起きたのか」 「オスカー」 昨夜の行為についてどんなふうに抗議しようかとルヴァが考えていると、オスカーはニヤリと笑った。 ベッドの上から何かを取り上げた、と思ったら、昨日身体の中に入れられたモノだった。 「これ、けっこうイイな。いつもより情熱的だったぜ、ルヴァ」 カッと頬が熱くなる。 「また使おうぜ」 ルヴァは、反射的に枕をつかむと思い切りオスカーに叩き付けた。 「オスカーのバカァッ！！」 その後、オスカーがまたルヴァに触れることを許してもらうまでには、かなりの時間が掛かった。 オスカーが密かに集めていた淫具のすべてを処分させられたのはいうまでもない。 ＥＮＤ お正月のご挨拶をいろいろ作ってＴＯＰページに隠していたら、こんなお話が出てきました。 これもどこかに隠す予定だったんですが、けっこう長くなってしまいましたし、うまく隠せる場所がなかったので、独立したお話にしてみました。 いつもと違う感じですか？ お正月そうそう、しかも久し振りにアップするお話がこれとは…今年も頭は腐りきっているようです。喜ぶべきか悲しむべきか… 無体に及んだオスカー様は酔っていたからで、醒めてみればやっぱりへたれのようです…（＾＾；   |