めいくあっぷ 2002.7.19
なぜ私は此処にいるのでしょう？
なぜ私はこんな事になっているのでしょう？
なぜ・・なぜ・・・なぜ・・・・
「何故わたしは・・・」
「ちょっと！！ルヴァ？さっきから何故何故うるさいよ！！
ほら！チョット上向いて〜口紅上手く塗れないじゃないか」
現在ルヴァは、オリヴィエのデザインした衣装に身を包み
メイクまでほどこされている最中だ。
この現状になった原因は、明らかにルヴァに有り其の事を十分に
理解しているので、まな板の鯉状態になってしまっていた。
つまり、オリヴィエとのデートの約束をすっかり忘れて
図書館で調べ物をしていたところを、業を煮やして
探しにきたオリヴィエに拉致連行され、完全にオモチャにされていた。
自業自得というやつである・・・。
すっかりメイクも施されたルヴァは、オリヴィエの隙を突き
何とか人目にもつく事無く、館へと戻ってくる事が出来て
ホッと肩を撫で下ろしていた。
「は〜ぁ・・疲れましたねー・・それにしても・・
自分に非が有るとはいえ、これはかなり辛いことですよ〜
オリヴィエも、何も此処まですることはないと思うのですよ・・
今日一日どうすれば良いのか・・何処にも行けないじゃないですか・・」
此れからどうしようかと思案していると、ドアのノックと共に
オリヴィエが満面の笑みで入ってきた。
「ルヴァｗｗンフフフフ〜ｖ良い度胸してるじゃないかー
この私から逃げ出すなんてー」
「あ〜〜！!お・・オリヴィエ・・あ・・あのですね
チョッと、急用を思い出しまして・・それで・・その」
「逃げ出してきたって訳？」
「・・・・・・（汗汗）」
「まっ・・いいけどね〜。ところでさ、ルヴァ？
此れからチョッと付き合ってもらいたい所が有るんだけど・・
だーいじょうぶだって。絶対人目につかないところだしさ」
「これは又・・・見事な光景ですね〜」
ルヴァが連れて来られたのは、ごく普通の洞窟であった。
だか、奥へと進むにつれ目に映る物全てが幻想的に輝いている
蒼い光景が広がっていた。
「すごいでしょー・・私の取って置きの場所ｗ
それにしても・・ルヴァさー？この頃疲れも感じない位に疲れてるって
気が付いてる？今日何時もと違う格好をして、仕事以外の事気にして
チョッとは気分が晴れたんじゃないの？この私をだまそうなんて
１００年早いんだよｖ」
「・・・・あー気が付かれてたんですね・・」
オリヴィエは、恥ずかしそうに俯くルヴァを見て呆れたようにため息を付くと
ルヴァの顎を軽く持ち上げ触れるようなキスを落とした。
「ど？少しはリラックスできた？」
「あー有り難うございます。ホント・・今頃になって初めて
仕事の以外のことを考えている自分に気が付くなんて」
「フフ・・でも、それがルヴァの良い所でしょ？私はそんなルヴァが大好だから。
でも、無理だけは絶対しない事。いい？」
「あー・・はいはい。ホント、貴方にはかないませんね〜」
ルヴァはそろそろ戻りますかと言うと、オリヴィエの手を取り歩き始めた。
オリヴィエは一瞬ビックリしたが幸せ一杯の笑顔になり、ルヴァに歩調を合わせ
出口へと向かった。
「それにしてもルヴァは何処にいるのだ？直ぐにルヴァに確認をしたいことが
あるというのに・・」
珍しくジュリアス自ら目的の人物を探すべく宮殿の廊下を歩いていた。
書類を眺めながらだった為、目の前の人物に気が付くことなく、ぶつかってしまった。
「ああ・・すみません」
「っっすま・・ぬ？・・ル・・・ル・・」
バタン！！！！
ジュリアスは、ルヴァの余りの変わりように言葉を失い
現実逃避をするようにその場に倒れこんでしまった。
「あ〜〜！！ジュ・・ジュリアス！・・しっかりしてください〜」
「あーらら・・見慣れないもの見たからだよ・・
ルヴァったら、メチャクチャ美人になってるんだもん」
「あーーまだ貴方に悪戯されたままでしたよーどうするんですかー
この格好。結構恥ずかしいんですよ」
「う〜ん今日は暖かいし、廊下で寝ていても風邪はひかないでしょう・・
よって、可愛そうだけど後はオスカーに任せて私達は休暇をもらって
館へ帰りましょうね〜」
その後、守護聖の間ではどこから見ていたのか
その日のルヴァの変わりようを記憶に残しておこうと
日記や絵画として形を変え、雰囲気を変え
聖地にずっと残ることになるとは、思ってもいない
２人であった・・・・。
「水×地愛好家同好会」のりさ子様からいただきました。
ルヴァ様、いったいどんな様子に変身しているのでしょう…
ジュリアス様が現実逃避したくなるようなルヴァ様…
あぁ、妄想が広がります(笑)
りさ子様、ステキな作品をありがとうございました（＾＾）
