解説はおなじみ地の守護聖ルヴァ様です。
それではルヴァ様、よろしくお願いします。
A1
さあ、では考えてみましょう。
こんな問題でした。
ここにお酒の入った樽があります。
ここから別の容器に3リットルと7リットルを分けたいんですが、
使えるものは5リットル枡と6リットル枡の2つしかありません。
一番少ない手数で分ける方法を示してください。
1度枡に取ったお酒を樽に戻すことはできませんし、
容器に移したお酒は枡や樽に戻してはいけません。
こういう問題は、いったん一つの計量器に移したお酒をもう一つに移したり元の樽に戻したりして調節していくのが普通ですが、
ここでは元へ戻すことが禁じられていますから、ちょっと勝手が違うかもしれませんね。
もう一つ、使う計量器が「枡」であることにも注意してください。
枡の特徴というのは、つまり直方体をしているということです。
したがって、まっすぐにしていれば容量いっぱい入りますが、
これを、こちらの一辺と対角線上の底の一辺を結ぶ面が水平になるまで、つまり45度傾けると、
入っている液体は三角柱のかたちになり、体積が半分になるということになります。
これをうまく使ってみましょう。
さて、5リットル枡と6リットル枡を使って3リットルと7リットルを分けるにはどうすればいいでしょうか。
6リットルを半分にすれば3リットルですから、3リットルを分け取るのは簡単にできますね。
では7リットルはどうすれば量れるでしょう。
7になる組み合わせは1+6、2+5、3+4 などですが、
5リットル枡と6リットル枡がありますから、1や2が量れたらそれで7になります。
6リットル枡をいっぱいにして5リットル枡がいっぱいになるまで移せば、1リットル残ります。
これを容器に移して、そこに6リットル枡にいっぱいにしたお酒を足せばそれで7リットルはできました。
あとは3リットルです。
5リットル枡にいっぱいお酒が入っていますからこれを1度6リットル枡に移してから、
6リットル枡を45度傾けて5リットル枡に戻すと、6リットル枡に3リットル残ります。
これをもう一つの容器に移せば3リットルもできました。
と書いてみましたが、これは手数でいうと、
5リットル枡 | 6リットル枡 | 容器1 | 容器2 | |
---|---|---|---|---|
1 | 0 | 6 | 0 | 0 |
2 | 5 | 1 | 0 | 0 |
3 | 5 | 0 | 1 | 0 |
4 | 5 | 6 | 1 | 0 |
5 | 5 | 0 | 7 | 0 |
6 | 0 | 5 | 7 | 0 |
7 | 2 | 3 | 7 | 0 |
8 | 2 | 0 | 7 | 3 |
と8手かかります。
そして、5リットル枡に2リットルのお酒が残っています。
普通の問題なら、これを元の樽に戻して終了になりますが(それだと9手ですね)、
今回は戻すことができませんから、この2リットルの行き場所がありません。
まあ、問題文にその指定があるわけではありませんが、
できれば、枡は両方ともすっきりと空にしておきたいですね。
では、どうしましょうか。
この表を見ると、5リットル枡に2リットルがありますが、2+5は7です。
これを使ってみましょう。
先程の手順の5番目から始めます。
5リットル枡をいっぱいにしてから6リットル枡に移します。
次にこれを45度傾けて溢れる分を7リットル用の容器に移してみましょう。
これで容器には2リットル、枡には3リットルとなります。
あとは簡単ですね。
枡に残った3リットルを3リットル用の容器に移し、
樽から5リットル量ってさっきの2リットルに足せば完了です。
表にしてみましょう。
5リットル枡 | 6リットル枡 | 容器1 | 容器2 | |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | 0 | 0 | 0 |
2 | 0 | 5 | 0 | 0 |
3 | 0 | 3 | 2 | 0 |
4 | 0 | 0 | 2 | 3 |
5 | 5 | 0 | 2 | 3 |
6 | 0 | 0 | 7 | 3 |
はい、6手で完了ですね。
枡が直方体であるから可能な方法です。
いかがでしたか。
A2
では第2問にいきましょう。
トランプの4種類の絵札12枚のうち、1種類は3枚のうち2枚を除いて1枚だけにして、合計10枚の絵札を用意する。
その10枚を裏返しにして1枚ずつめくってゆき、どのマークのカードが1枚しかないかを当てるという場合、
最も早くわかる場合と最も遅くわかる場合はそれぞれカードを何枚めくったときか。
という問題でした。
うっかりミスがなければ大丈夫な問題だと思いますよ。
最も早くわかる場合から考えてみましょう。
1枚しかないマークがわかるためには、
他の3種類のマークが2枚ずつあることを確認すればいいわけです。
したがって、6枚めくってわかるのが最も早いことになります。
(たとえば、ハートのK、ハートのQ、ダイヤのK、ダイヤのJ、クラブのQ、クラブのJが出たとすると、
1枚しかないのはスペードだとわかります)
最も遅い場合はどうでしょうか。
2種類のカードが3枚全部出てしまい、残りの2種類が1枚ずつ出た場合、
その時点ではまだわかりません。
次のカードがめくられたとき、1枚しかないマークがわかります。
9枚目でわかる、ということですね。
(たとえば、ハートのK、Q、Jと3枚出ても1枚しかないマークを特定することはできません。
続いてダイヤのK、Q、Jと3枚出てもまだ1枚しかないマークを特定することはできません。
これで6枚です。
7枚目がクラブのKだとしましょう。それでもまだわかりません。
ここで、8枚目がまたクラブだったら、そこで特定することができます。
でも、8枚目がスペードのQだったらどうですか?これではまだわかりません。
9枚目にクラブかスペードのカードが出て、初めて1枚しかないのが何なのかがわかります)
おわかりですか?
はい、ということで答えは
最も早いのは6枚目、最も遅いのは9枚目 となります。
えーと、解答はこんなところですが、よろしいですか?
はい、ルヴァ様ありがとうございました。
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