それでは第９５回の解答＆解説です。 解説はおなじみ地の守護聖ルヴァ様です。 それではルヴァ様、よろしくお願いします。 A1 はいはい〜、では考えてみましょうね。 ランディ、ゼフェル、マルセルの３人の少年がいて、市場でオレンジを売っている。 ゼフェルは２個で１００ゴールド、マルセルは３個で１００ゴールドで売っていたが、途中でランディに引き継いだ。 引き継いだときはどちらも６０個のオレンジが残っていた。 ランディは５個まとめて２００ゴールドで売ることにした。 後でゼフェルは６０個分の売り上げ３０００ゴールド（６０÷２×１００）を、 マルセルは６０個分の売り上げ２０００ゴールド（６０÷３×１００）を請求した。 ところがランディの手元には４８００ゴールド（１２０÷５×２００）しかない。 ランディのやり方はどこが悪かったのか。 という問題でしたね。 問題の内容は理解できましたか？ 読んだとたんにわかった人には簡単な問題なんですけど、 なんでおかしいのかわからないという人はどうして計算が合わないのか悩むのではないでしょうか。 さて、要は与えられた条件を正確に理解することが必要です。 ゼフェルは２個で１００ゴールド、マルセルは３個で１００ゴールド、 ですから５個で２００ゴールド、これは正しいでしょうか。 ええ、正しいですよ。ただし、途中までですけれどね。 考えてみましょう。 ５個１組を１０組売った場合、 ゼフェルのオレンジは２個×１０で２０個 マルセルのオレンジは３個×１０で３０個売れたことになります。 ここまでは問題ありません。 ２０個売った場合は ゼフェルのオレンジは２個×２０で４０個 マルセルのオレンジは３個×２０で６０個売れたことになります。 つまりこの段階で、マルセルのオレンジは全部売り切れて、ゼフェルのオレンジが２０個残っていることになります。 とすれば、残っているオレンジは全部ゼフェルのものですから、２個１００ゴールドで売らなければならないものです。 ところが、ランディはこれも全部５個２００ゴールドで売ってしまったのですから、 ２０個分のオレンジの売り上げが ２０÷２×１００（１０００ゴールド）　ではなく ２０÷５×２００（８００ゴールド）　になったということなのです。 これで謎は解明されましたね。 ええ。ランディの間違いは マルセルの分のオレンジが無くなった後もまだ合わせた値段で売っていたこと　なのです。 納得がいきましたか？ A2 では第２問を考えてみましょうか。 ４人の少女がいて、名前を、アリス、ベルタ、カレン、グレタという。 このうち１人は演劇が趣味で、今「月の女神アルテミス」になりきっている。 ４人のうち１人は常にウソをつく。アルテミスになりきっている少女がウソつきかもしれない。 残りの３人はウソをつかない。 誰がアルテミスになりきっているかは本人以外誰も知らない。 という条件で、次の発言から４人の名前と、ウソつきは誰で、アルテミスになりきっているのは誰かを答える、という問題ですね。 発言はこんなふうです。 赤いカチューシャの少女 �@「私はグレタではありません」 �A「緑のイヤリングをしているのはベルタです」 水色のスカーフの少女 �@「私はグレタではありません」 �A「ピンクのリボンを付けているのはカレンです」 緑のイヤリングの少女 「私はベルタではありません」 ピンクのリボンの少女 「赤いカチューシャをしているのはアリスです」 では考えてみましょう。 こういう問題はこれまでにもやってますが、今回注意するのは、 アルテミスになりきっている少女は自分のことを「（自分の名前）ではない」といってもウソにはならない、 ということです。 そのことを忘れないで考えていってくださいね。 では考えてみましょう。 ところで、仮定を立てるときに 「この人がウソツキとすると」というのと「この人がアルテミスになりきっているとすると」というのとの２通りがありますが、 両方とも活かそうとすると、ややこしくて大変ですから、そんなことはしないでくださいね。 「この人がウソツキとすると」ということだけで充分なんですよ。 アルテミスと思い込んでいるのが誰なのかは、後から確認すればいいんです。 では考えてみましょう。 あ、面倒ですから、以下４人の少女は「赤」「緑」「水色」「ピンク」としますね。 仮定１．赤がウソツキとする（他の３人は本当のことを言っている） ピンクの発言は本当のはず⇒赤はアリス 赤がアルテミスになりきっていてもいなくても、赤の�@の発言は真実となる。 矛盾が生じたのでこの仮定は成り立たない。 仮定２．水色がウソツキとする（他の３人は本当のことを言っている） 赤（発言は本当）の�Aから緑はベルタ。 ピンク（発言は本当）から赤はアリス。 水色�Aの発言からピンクはカレンではない⇒水色はカレン、ピンクがグレタ。 水色がアルテミスになりきっていてもいなくても、水色の�@は真実となる。 矛盾が生じたのでこの仮定は成り立たない。 （この場合、緑の発言を見ると、緑がアルテミスになりきっている、と考えられますけれどね） 仮定３．緑がウソツキとする（他の３人は本当のことを言っている） 赤（発言は本当）の�Aから緑はベルタ。 水色（発言は本当）の�Aからピンクはカレン。 ピンク（発言は本当）から赤はアリス。 ３人の名前が確定したので水色はグレタ（水色はアルテミスになりきっている）。 仮定４．ピンクがウソツキとする（他の３人は本当のことを言っている） 赤（発言は本当）の�Aから緑はベルタ。 水色（発言は本当）の�Aからピンクはカレン。 ピンクの発言はウソなので赤はアリスではない⇒水色がアリス、赤はグレタ。 すると赤と緑が共にアルテミスになりきっていることになる。 矛盾が生じたのでこの仮定は成り立たない。 これで全部確認しましたね。 成り立つのは３の場合だけですから、これが答となります。 アルテミスになりきっている人の発言に注意しないと、妙なところで矛盾かと思ってしまいそうな発言があって混乱します。気を付けてください。 まとめておきましょう。 赤いカチューシャの少女はアリス 水色のスカーフの少女はグレタでアルテミスになりきっている 緑のイヤリングの少女はベルタでウソツキ ピンクのリボンの少女はカレン いかがでしたか。 ちゃんと整理すればそれほど難しくはないのではありませんか？ え？　ゼフェルとランディですか？ えぇ、とっても頑張ってましたよ。 最終的にはほとんど力技でゼフェルが解きましたね。 オスカーですか？ ああ、なんだか急にジュリアスの用事を思い出したとか言って帰っていきましたねぇ。 えーと、解答はこんなところですが、よろしいですか？ はい、ルヴァ様ありがとうございました。 応募してくださった方には正解数に応じてポイントを差し上げています。 今回までの得点はここをご覧ください⇒　 　　※応募された方にはそれぞれにメールで結果と獲得ポイントをお知らせしています。 　　正解発表後２日ほどしても届いていないという方はメールアドレスの間違いなどの可能性がありますので、 　　こちらまでお問い合わせください。⇒　ＧＯ！ 次回、第９６回の問題編は、８月３０日の夜中から３１日の朝頃の予定でしたが、１日ずれました。 ８月３１日の夜中から９月１日の朝頃に…