問題を整理しておきましょう。
・１００点満点の試験を５科目行って、目標点の合計は４００点、結果は３８０点の得点。
・点数はすべて５点きざみで、目標点は５科目全部違う点数だった。
・宇宙構造学の目標は１００点だったが、結果として１００点だった科目はなかった。
・宇宙構造学は亜空間力学より５点少なかった。
・亜空間力学は目標より１０点良かった。
・汎用言語学概論だけが目標通りで、目標より良かったのは亜空間力学だけだった。
・汎用言語学概論と小宇宙間通商史は合わせて１２０点しかなかった。
・結果だけを見ると、汎用言語学概論と辺境宇宙生物学が同じ点数で、あとは同じ点数のものはなかった。
・一番良く出来たのは亜空間力学で、この科目は目標でも２番目だった。
・目標より１５点も低かった科目があったが、それは辺境宇宙生物学ではない。
こんなふうでしたね。
問題全体を見渡して、どこから始めるとよいかを考えてみましょう。
そうですね、宇宙構造学と亜空間力学あたりから始めましょうか。
この２つについて、条件を抜き出すと、次のようになります。
・宇宙構造学の結果は、亜空間力学より５点少なかった。
・亜空間力学は目標より１０点良かった。
・一番良く出来たのは亜空間力学で、この科目は目標でも２番目だった。
さあ、考えてみましょう。
１００点を取った科目はないのですから、亜空間力学は最高で９５点です。
このとき宇宙構造学の得点は９０点、亜空間力学の目標点は８５点になります。
これは、亜空間力学の得点が５点ずつ下がっていくと、連動して他の２つも下がっていきますが、
まずは、最高点だとする仮定を立てましょう。
仮定：宇宙構造学…９０点、亜空間力学…９５点、とする。
汎用言語学概論と小宇宙間通史は合わせて１２０点ですから、
辺境宇宙生物学は、３８０−（９０＋９５＋１２０）で、７５点となります。
そして、汎用言語学概論と辺境宇宙生物学は同じ点数ということですから、
小宇宙間通史は、１２０−７５で４５点になります。
これで５教科の得点は決まりましたから、目標点を考えてみましょう。
宇宙構造学の目標点は１００点、亜空間力学の目標点は８５点。
そして、亜空間力学は目標点は２番ですから、他の科目の目標は８０以下です。…（Ａ）
さて、ここで使うのが
汎用言語学概論だけが目標通りで、目標より良かったのは亜空間力学だけだった。
目標より１５点も低かった科目があったが、それは辺境宇宙生物学ではない。
という条件です。
汎用言語学の目標点は７５点ですが、では辺境宇宙生物学の目標は何点でしょう？
得点の７５点より良くなくてはいけませんから、８０点以上です。
（Ａ）から８０点以下のはずですから、つまり、８０点ということになります。
残った小宇宙間通史の目標点は、４００−（１００＋８５＋８０＋７５）で、６０点となります。
目標から１５点低いという科目はこれのことですね。
ということで、この仮定では目標と結果が全部決まります。
次に、確認のため、亜空間力学の得点を５点下げてみましょう。
仮定２：宇宙構造学…８５点、亜空間力学…９０点、とする。
汎用言語学概論と小宇宙間通史は合わせて１２０点ですから、
辺境宇宙生物学は、３８０−（８５＋９０＋１２０）で、８５点となります。
とすると、辺境宇宙生物学と宇宙構造学が同じ点数になるので、
汎用言語学概論と辺境宇宙生物学が同じ点数で、あとは同じ点数のものはなかった
という条件に合わなくなります。
よって、この仮定は成り立ちません。
さらに、亜空間力学の得点を５点下げてみましょう。
仮定３：宇宙構造学…８０点、亜空間力学…８５点、とする。
汎用言語学概論と小宇宙間通史は合わせて１２０点ですから、
辺境宇宙生物学は、３８０−（８０＋８５＋１２０）で、９５点となります。
これでは亜空間力学よりもいい点数になるので、
一番良く出来たのは亜空間力学
という条件に合わなくなります。
よって、この仮定は成り立ちませんし、これ以上亜空間力学の点数を下げていっても、条件に合うことはありません。
はい、ということで、最初の仮定は、唯一これだけが条件を満たすものだということになります。
これが答ですね。
まとめておきましょう。
亜空間力学…９５点（目標８５点）
宇宙構造学…９０点（目標１００点）
汎用言語学概論…７５点（目標７５点）
辺境宇宙生物学…７５点（目標８０点）
小宇宙間通史…４５点（目標６０点）
です。
いかがでしたか？
この問題は、もう、ただひたすら文章を正確に読み取ること、ですね。
正確に読み取れば、それで解けます。
A２
では、次に行きましょう。
ずいぶん妙な人たちのお話でしたね。
質問しか口にしないこの人たちは、外見では見分けがつかない２つのタイプに分かれていて、
Ａタイプの人は『はい』と答えられる質問しかしないし、
Ｂタイプの人は『いいえ』で答えられる質問しかしない。
ということでした。
この前提に立って、次の発言からわかることは何かということです。
「ここにムツキという姓の夫婦がいます。
ムツキ氏はムツキ夫人に『ねぇ、僕らはそれぞれ違うタイプかな？』と尋ねました」
何がなんだかわからなくて混乱していらっしゃいますか？
慌てずにゆっくり考えていけば大丈夫ですよ。
さあ、考えてみましょう。
ムツキ氏はＡタイプかＢタイプのどちらかです。これは言うまでもないことですね？
仮定１：ムツキ氏はＡタイプである。
Ａタイプの人は「はい」と答えられる質問をするのですから、この答は「はい」です。
つまりムツキ氏とムツキ夫人は違うタイプということになりますから、ムツキ夫人はＢタイプです。
仮定２：ムツキ氏はＢタイプである。
Ｂタイプの人は「いいえ」と答えられる質問をするのですから、この答は「いいえ」です。
つまりムツキ氏とムツキ夫人は同じタイプということになりますから、ムツキ夫人はＢタイプです。
さあ、これで答はでましたね。
え？
つまりどういうことなんだ、ですか？
そうですねぇ、答は一つに決まるものだ、と思っていると戸惑うかもしれませんね。
問題文をよく見てください。
「ムツキ氏とムツキ夫人に関して、わかることを答えてください」ということですから、
どんな条件のときでも必ず言えることは何か、と考えればいいのですよ。
ええ、この問いだけではムツキ氏がどちらのタイプなのかはわかりませんが、
ムツキ氏がどちらのタイプであってもムツキ夫人はＢタイプということになります。
ということで、これが答です。
ムツキ氏のタイプは不明。ムツキ夫人はＢタイプ。
いかがでしたか？
整理して考えればそれほど困難ではありませんでしょう？
え〜と、解答解説はこんなところですが、よろしいでしょうか？
はい、ルヴァ様ありがとうございました。
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