解説はおなじみ地の守護聖ルヴァ様です。
それではルヴァ様、よろしくお願いします。


A1

はいは〜い。では１問目から考えてみましょうね。

１問目はちょっと変わった問題でしたね。
問題の情景はおわかりになりましたか？

高い天井から２本のロープが降りています。
ロープはそれぞれ天井に設置されている環に結び付けられています。
２本の距離は５０ｃｍくらいで、手を伸ばせば届くくらいです。
このロープを２本とも外してしまいたいのですが、外すのは人の手で外さなくてはいけません。
ロープを登っていって、片手で結び目をほどくことは簡単にできますし、手を離せばロープは勝手に落ちてきます。

という状況でロープを２本とも外すには、という問題でした。

ロープを外すには、ロープを登っていって外すしかありませんが、
ロープを登っていって、もう１本のロープを外すと、その後どうしようもなくなります。

使えるものは２本のロープだけですから、これを利用することを考えてみましょう。
外したロープをそのまま下に落としたのでは利用できませんね。
ここで、ロープを結んであったのが「環」であることが生きてきます。
外したロープを環に通して二重にすれば、
そちらに移って、残ったロープを外すことが出来ますし、
二重になったロープを伝って降りることが出来ます。（Ａ）

え？　何です？
ロープを二重にすると長さが半分になるから、床まで降りることができないだろう、ですか？
ええ、そうですね。ロープが１本ならそうなります。
ですから、２本とも利用しなくてはいけません。

さあ、そろそろおわかりになりましたか？
はい、そうですね。
ロープ２本をつないだ形にして環を通せばいいのです。
そうすれば半分の長さになっても、元のロープとだいたい同じ長さになりますから、ちゃんと下まで降りられます。
２本のロープをつなぐのは、上に上がってからではできません。
ロープを登る前に２本のロープを下で結んでおくことです。
２本のロープを下で結ぶということは、２倍の長さのロープの両端がそれぞれ天井の環に結び付けられているのと同じ状態だということでしょう？
これならば、さっきの（Ａ）と同じ手順で下まで降りてくることができます。
準備無しにまず登ってしまおうというのでは解決しません。
先を見通した行動が大切ですね。

ということで、答は

１）２本のロープを下で結んでおく。
２）ロープの１方を登っていって、もう１方のロープを環から外し、その環をくぐらせて二重にする。
３）ロープの結び目近くまで環を通したらそちらに移って、残ったロープを環から外す。
４）二重になったロープを伝って下まで降り、ロープの片方を引っ張って、ロープを回収する。

となります。
オスカーは実践の人ですからすぐわかったようですが、いかがでしたか？


A2

では２問目を考えましょう。
こんな問題でした。

これで、何時の時報かを答える、という問題でした。

問題文をじっくり読んで、理詰めに考えていきましょう。

２人の発言を整理するとこうなります。
Ａ：陽子「午前中です」
《　時報　》
Ｂ：夕子「１０時±３時間です」
Ｃ：夕子「２時間前はウソツキでした」
Ｄ：陽子「推理だけで解けます」

さて、まず夕子の発言を考えていきましょう。

Ｃを見てください。
今からきっかり２時間前にはウソをついていた、と言えるのはどういう場合でしょうか。
今も２時間前も本当のことを言う場合と、今も２時間前もウソをついている場合には、この発言は不可能です。
前者なら本当のことを言うはずなのにウソをついていますし、
後者ならウソをつくはずなのに本当のことを言っています。
この発言が可能なのは、今が本当で２時間前はウソをついていた場合か、今がウソをついていて２時間前は本当のことを言っていた場合です。
ということは、今と２時間前では午前と午後が入れ替わっている、ということですね。

では、夕子の発言が本当だと仮定してみましょう。
１０時から３時間違うということは、７時か１時の時報ということです。
２時間前には午前と午後が入れ替わっているのですから、７時ではなく、１時の時報となります。
夕子が本当のことを言うならＤの陽子はウソをついています。
時報の前で午前と午後は入れ替わりませんからＡの陽子もウソツキです。
したがって、午後１時の時報ということになります。（１）

次に夕子の発言がウソだと仮定しましょう。
２時間前に午前と午後が入れ替わっているのですから、時報は０時か１時です。
２時の時報ではありません。時報から今までいくらか時間が経っていますから、２時の時報だとすると、今からきっかり２時間前は０時を少し回ったところで、午前午後は今と一緒ですからね。
夕子の発言はウソですから１時ではなく、０時の時報となります。
夕子がウソをついているなら、Ｄの陽子は本当のことを言います。
０時の時報ですから、時報以前のＡの陽子はウソをついています。
ということは、時報前が午後ですから、午前０時の時報と考えられます。（２）

え？　ここまではわかったけれど、ここからどうしていいかわからなくなったんですか？
惜しいですね。もう一息ですよ。

（１）と（２）は、どちらも矛盾がなく、どちらが正しいか決めることができません。
ということは、推理だけでわかるといったＤの陽子の発言はウソということになります。

さあ、もうわかりましたね。
ええ、Ｄの陽子の発言がウソなのは（１）の方です。
以上のことから、

時報は、午後１時の時報　となります。


ややこしかったですか？
とにかく、文章を正確に読み取ることですよ。



えーと、解答はこんなところですが、よろしいですか？



は〜い、ルヴァ様ありがとうございました。

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