静かに交わされた口付けが、次第に激しく情熱的になっていく。 張り詰めた空気の冷たさも、時折舞いかかる雪の冷たさも、何も気にならないほどに身体の内側が熱を持ってくる。 「ルヴァ様…」リュミエールは愛しげにささやく。ルヴァの切ない吐息が返事を返す… 暗い夜を白く彩る雪の乱舞を背景にして、ルヴァの紅潮した頬が愛らしい。積もった雪の中でルヴァを抱いたらどれほど可愛いだろうか…。リュミエールはふとそんな幻想にとらわれる。 （でも…） リュミエールはクスリと笑う。そんな無茶なことは実際には出来はしない。大切なルヴァを風邪を引くような目に合わせたくはない。 リュミエールは目の前のルヴァを見詰める。 潤んだ瞳がリュミエールを見ている。もっと深く愛して欲しいと、早く一つになりたいと訴えている。 「ルヴァ様…」 強く抱き締めて口付ける。愛していますというささやきを間に挟みながら、息もつけないほどに何度も何度も繰り返して口付ける。 もう自力では立っていられなくなっているルヴァを、そっと抱き上げて、寝室に向かう。 ルヴァをベッドに横たえて、リュミエールは何かを思い出したように、サイドテーブルの引き出しを探る。 「リュミエール…？」 「先日ゼフェルがくれたのです…」 リュミエールは取り出した仕掛けをテーブルの上にセットしてスイッチを入れ、部屋の照明を落とした。暗くなった部屋に光が流れる。星が流れるようでもあり、雪が吹雪いているようでもあった。 「…綺麗…ですね…」 見上げながら、ルヴァは上体を起こした。 「えぇ。わたくしたちだけの夜空ですね…」 ベッドに腰を下ろしたリュミエールが、ルヴァを引き寄せる。 何も言わずにただ身を寄せ合って、２人は部屋中に溢れる光のシャワーを見ていた。 「ルヴァ様…」 「リュミエール…リュミエール…」 そこかしこに落とされる口付けと、愛撫の手に、ルヴァはあえぎながら身をよじる。 「あっ…あぁんっ…」 ルヴァの口から甘い声がこぼれる。その声の甘さに２人ともが煽られていく。 「ルヴァ様…もう…よろしいですか…」 「リュミエール…リュミエール…あ、あぁっ…お願い…あ…リュミエール…早く…」 「ルヴァ様…」 リュミエールがぐっと身体を進め、２人は一つになる。 「…はぁっ…あ…あんっ…」 「…ルヴァ様っ…」 リュミエールの動きに応じてるヴァが身悶える。 ２人は呼吸を合わせて絶頂に向かって駆け上っていく。 「リュミエール…リュミエールッ…あ…あぁ〜っ！！」 高く叫んでルヴァが達する。 一呼吸遅れてリュミエールが熱い精を迸らせる。 心地好い脱力感に身をゆだねながら、静かに抱き締めあって、２人は満ち足りた思いを感じていた。 「ルヴァ様…愛しています…」 ルヴァの耳元でリュミエールがささやく。 「リュミエール…」 「わたくしの身も心も、これから出会うすべての喜びも、皆あなたのものです。わたくしはいつも、いつまでも、あなたと共にありたいと願います」 「リュミエール…」 ルヴァはリュミエールの顔を見上げる。 「私もあなたと共に生きていきたいと…強く思います」 リュミエールの顔が嬉しそうに綻ぶ。 「私を…離さないでくださいね…」 恥ずかしそうにルヴァはリュミエールの胸に顔を埋めた。 「えぇ、絶対に…」 ルヴァの顔を上げさせて、そっと口付けを落とす。 幸せな２人の上に光が流れていく。 聖なる夜の、祝福のようだった… |
こんなところでいかがでしょうか(笑）
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